“筑波大学平家部会”私設応援団
〜小井土守敏研究室内のページ〜
最終更新日 2007年10月1日
“筑波大学平家部会”……小井土のホームグラウンド。
我が学問の師が運営しておられた研究会であり、2006年3月、師の退職に伴い惜しまれつつその活動を閉じた。機関誌『筑波大学平家部会論集』も2007年3月をもって終刊となった。創刊号刊行以来の18年間に、合計12集の機関誌を刊行した。
基本的な活動は、『平家物語』の輪読。その席は、師の研究室であったり、近隣の喫茶店であったり、あるいはお酒の席であったりする(こうなると、輪読どころではないのだが…)。
研究の方法、論文の書き方、論文発表後のあり方…等々、様々なことをここで学んだ。大学を離れても、時間さえ許せば参加し、往事のままに指導を受けることができた(これがまた往事のまんまの厳しさだ)。
以下は、『筑波大学平家部会論集』の総目録である。ご関心を持たれた方は、下記連絡先まで。
〒305-8571 つくば市天王台1-1-1 筑波大学文芸・言語専攻
日本文学大学院生室内 筑波大学平家部会 宛
◆第12集(終刊号)◆2007/12
内田 康 鵺の啼く夜――『平家物語』頼政説話に関する一考察――
小井土守敏 仮名本『曾我物語』の方法――「惟喬・惟仁の位あらそひの事」を通して――
金沢 朱美 平貞文歌「ありはてぬ」ならびに存疑歌「花の雫に」小考
裴 慶娥 『西行法師家集』諸伝本の種々の奥書識語について
佐藤 智広 飛鳥井雅有の奈良・伊勢逍遙――『仏道の記』の作品化について――
林 玉壽 心敬と歌道・仏道修行と「禅」
中田 由記 『徒然草』に描かれた「法師」
小野のぞみ 『宇治拾遺物語』第五十一話「一条摂政歌の事」の和歌について
舩城 梓 「行疫流行神」考
徐 禎完 「伎楽」追跡考――『伎楽龍笛譜』小考――
岩城賢太郎 『平家物語』から謡曲、そして古浄瑠璃へ――「木曽最期」を語る古浄瑠璃の様相――
飯塚恵理人 金春朋之助安治追跡――幕末・明治の金春八左衛門家――
(国立政治大学日文系主催公開講演要旨)
犬井 善壽 『平家物語』における「無常」の表出方法――源頼政の死と平忠度の死との類似と相違――
◆第11集◆2005/12
岩城賢太郎 修羅能と『源氏物語』のことば――源氏寄合を手掛かりとして修羅能の展開を考える――
小井土守敏 日本大学蔵真名本訓読本『曾我物語』に関するノート
小野のぞみ 『宇治拾遺物語』における和歌説話の配列――第百四十九・百五十・百五十一話の場合――
裴 慶娥 『西行法師家集』本文考――諸伝本の大別グループ分けに関わる所載歌と歌順の吟味――
犬井 善壽 『金槐和歌集』伝本書目
◆第10集◆2004/01
内田 康 〈「三種神器」神話〉の生成と『平家物語』
小井土守敏 真名本訓読本系統『曾我物語』本文考――鶴舞本系列諸本の位相――
小野のぞみ 『宇治拾遺物語』所収和歌の本文流伝――「年を経て頭の雪は積もれども」歌の検討――
山本 晶子 小侍従の歌と歌林苑
裴 慶娥 延宝二年版行本『西行法師家集』の諸本について
犬井 善壽 『金槐和歌集』伝本分類私考
岩城賢太郎 謡曲〈朝長〉の二つの「語り」――青墓長者の「語り」から朝長霊の「語り」へ――
◆第9集◆2002/06
千草 聡 元性法印の和歌活動について
裴 慶娥 『御裳濯河歌合』十一番右歌本文小考
児島 由記 和歌における「いとふ(厭ふ)」――『万葉集』から『新古今集』入集西行・慈円歌へ――
犬井 善壽 『閑月和歌集』所載実朝歌一首の本文――『金槐和歌集』の本文流伝との関連において――
李 鮮瑛 小督物語――時代背景に基づく女人造型の考察――
小井土守敏 「弥三郎成網」が語るもの――仮名本『曾我物語』に見る頼朝の近臣――
岩城賢太郎 謡曲〈知章〉における「卒都婆」と「波」と――久次本を中心に――
◆第8集◆2000/12
飯塚恵理人 伊勢物語古注釈の方法――各小段の「女」の実名を中心に――
岩城賢太郎 謡曲〈忠度〉論――「文武二道」の武人シテ忠度の造型――
小井土守敏 馬場信意著『曾我物語評判』の序文に関する覚え書き
犬井 善壽 大分県立図書館蔵「碩田叢史」所収『金槐和歌集佳調抜』の本文について
◆第7集◆1999/3
佐藤 智広 『保元物語』本文形成考――為朝と鬼の末裔との邂逅場面をめぐって――
小井土守敏 仮名本『曾我物語』における梶原景季について
千草 聡 『北院御室御集』と『御室五十首』『正治初度百首』各守覚歌との関連性をめぐって
山本 晶子 『久安百首』部類本から『千載和歌集』へ――編集方針の継承と展開――
犬井 善壽 抜粋諸系統『金槐和歌集』歌番号対照表――柳営亜槐本系統賀茂真淵評語本との比較――
◆第6集◆1997/06
小井土守敏 曽我十郎五郎の分担――「さはがぬ男」と「たまらぬ男」――
金沢 朱美 平貞文の文芸活動について――その歌の特質を中心に――
裴 慶娥 西行の水の歌の表現
犬井 善壽 『金槐和歌集』定家本系統本文考――四系統分類と定家本系統の系列分類――
佐藤 智広 宗尊親王『文応三百首』の流伝について――『井蛙抄』所載本文を手懸りとして――
鄭 [チョン] 『本朝二十不孝』考――創作意図の二元性を中心に――
◆第5集◆1995/11
千草 聡 『北院御室御集』伝本考――宮内庁書陵部蔵『守覚法親王集』を中心に――
犬井 善壽 『金槐和歌集』貞享本系統本文考――所載歌と歌順の吟味――
佐藤 智広 宗尊親王『文応三百首』伝本分類私考
小井土守敏 大磯の虎をめぐる十郎祐成の描かれ方――『曾我物語』諸本間に見られる相違――
金 栄哲 『武道伝来記』の二重構造――「平家」素材の利用方法から――
◆第4集◆1994/07
青柳 隆志 朗詠における禁忌――「雲」の朗詠をめぐって――
李 鮮瑛 『平家物語』の女人造型と「恥」――祇王を中心に――
小井土守敏 『曾我物語』の一万箱王兄弟――幼年期の二人の描かれ方の諸本間の相違――
崔 忠煕 『宗祇終焉記』小考
犬井 善壽 『六花和歌集』所載西行和歌歌番号対照表
◆第3集◆1992/03
犬井 善壽 「ナサケハ人ノタメナラズ」考――延慶本『平家物語』所載歌一首の典拠と変容――
李 鮮瑛 『平家物語』の女人「出家」について――横笛説話の「愛」をめぐって――
青柳 隆志 『朗詠集』に見えない朗詠曲――「朗詠譜本」の十曲――
千草 聡 守覚法親王略年譜――和歌活動の面を中心に――
永田 初枝 俊成卿女家集論――「千五百番百首」の配列について――
◆第2集◆1990/08
千草 聡 仁和寺と平氏――平家歌壇形成の一面――
亀井 依子 『平家物語』と『保元物語』『平治物語』との関連――共通記事についての素材の検討――
永田 初枝 俊成卿の女家集論――『千五百番百首』と『衛門の督の殿への百首』との比較――
徐 禎完 『求塚』試解――その変遷過程の一端をめぐって――
飯塚恵理人 状と冊――世阿弥自筆能本の体裁について――
犬井 善壽 平経正和歌歌番号対照表
◆第1集◆1989/03
犬井 善壽 「平治保元平家之物語」――『普通唱導集』所載一句の吟味――
千草 聡 平家歌人と万葉集・万葉語
永田 初枝 俊成卿女家集論――巻頭第一首の詞書を考える――
徐 禎完 『通盛』論――その変容に関する一試論――
飯塚恵理人 世阿弥自筆本「江口」本分考――料紙の継ぎ目と改行とをめぐって――